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シガーポータブル　宵桜

黒に桜の枝と花を配し、全体にも花を散らしてあります。枝は樹皮のディティールを少々付け、金で桜花を咲かせました。また、目を凝らすと浮かんでくる黒の花たちが、一見あっさりしたように見える本作を表情豊かで上品な仕上がりにしています。

シガーポータブル　パルメット

ベースカラーは白漆で仕上げ、黒漆で唐草模様の蒔絵を施しています。熟練された高度な技術で曲面に曲線の文様を描きました。白地に黒の文様がくっきりと際立ちシンプルで洗練された印象です。パルメットとは棕櫚(ナツメヤシ）の葉をデザイン化した植物文様のひとつです。2本に分かれた渦巻の分岐点を中心に扇形にひらいた形をいいます。 パルメット文様は古代エジプトのロータス系文様が起源だと言われており，色々な地域や時代に渡って展開した唐草文様の重要なモチーフとなっています。唐草文様とは、葉や茎、または蔓植物が伸びたり絡んだりした形を図案化した植物文様の日本での呼称です。唐草という植物があるわけではありません。

シガーポータブル　もみじ

色とりどりの紅葉をモチーフにしました。漆と金紛で美しいもみじの葉と幹を表現しました。葉脈には白漆を使っていますが、金粉の上に描いているため銀色に見えます。紅葉のモチーフが古典的で美しい仕上がりになりました。

シガーポータブル　丹頂鶴

青溜透かしによる番(つがい)の丹頂鶴です。鶴本来の白黒をそのまま図にしてしまうと黒部分の表現が抜けてしまうため、表現方法に苦労した作品です。絵柄の銀に濃淡を付けることで形を解りやすくしました。

シガーポータブル　四季の花

ぼたん・水仙・すみれ・すぎな・わらび・椿・桔梗をひとつのペン軸に表現しています。メリハリの利いた立体感のある蒔絵になっています。

シガーポータブル　八重桜に猫

シガーポータブル　夜の梅

江戸中期の浮世絵師、鈴木春信の代表作である『夜の梅』を写したものです。オリジナルの一枚はメトロポリタン美術館に収蔵されています。顔や梅の枝、着物の柄などが精緻に表現されています。

シガーポータブル　曙

透明感のあるアクリルの軸を曙塗りで仕上げました。アクリルの透明感を活かすように朱の代わりに朱合漆を使った曙塗りの技法で両端に向かって透けるグラデーションになるようにぼかしました。曙塗りとは、朱漆を塗った上に黒漆を塗り重ねて、下地の朱の部分が見えるように研ぎ出す塗り方です。黒地に朱が模様の様に浮かび上がるのが、暗闇から曙光がさすように見える為この名前がついたと言われています。

シガーポータブル　幻魚

水底から見上げている魚のデザインです。エミール・ガレのランプをイメージして黒と朱合漆の曙塗りで透明感のあるベースを仕上げました。更にその透明感を損なわないように、朱合漆を幾層にも重ねて盛上げてモチーフを描きました。

シガーポータブル　木苺（銀）

花の中心は螺鈿を、木苺や葉などには一部色研ぎ出し蒔絵を使用し作成しました。ベースは白漆です。銀で盛り上げをし、仕上げにも銀を使用することで、金を使用する場合よりも色鮮やかに仕上がりました。